「マツダ車個性化プロジェクト」の進化に向けて。
私達は、新たな「きわだち」と「信頼」を構築していきます。

マツダ車に特化したチューニングオーソリティとして独自の道を歩み続けてきた私達AutoExe。その変わらない理念は、マツダ車オーナーの中でもとりわけ個性やオリジナリティを求める人々へ明快な「きわだち」を体感できるチューニング製品を提供することでした。
この「きわだち」の目標とするところは、量産車の枠を超えた比類のないスポーツ感覚です。不特定多数のユーザーがどのような使い方をしても不都合を起こさない量産車(オプション品も例外はありません)の過剰なまでのマージンを削って、その余力を自分たちの身体で確かめたスポーツ度の増幅に活用しています。それは、単にパワーがあればいい、目立てばいい、あるいはサーキットのみで通用するような手法とは一線を画した、ストリートという使用目的にふさわしい操作性や快適性を備えた保安基準適合設計のチューニングです。つまり、純正オプションでは体感度や変化に乏しい、しかし変化度の大きすぎるアフターパーツでは不安が残る・・・そのような、どちらにも飽き足らない要求レベルの高いマツダ車乗りに向けた高品位なチューニングを追求しています。
そして2008年、AutoExeは「きわだち」をより鮮烈に加速させます。その推進を可能とする最大の強みは、私達ならではの立ち位置。大量生産・大量販売を前提とした自動車メーカーとは異なる小規模で柔軟な組織により多品種少量生産のシステムがとれることや、さまざまなメーカーに対応しなければならない一般的なアフターパーツメーカーに比べても、マツダ車専門ゆえ開発時間や労力に余裕があることです。私達はこの優位性を今後もますます積極的に展開して行きます。
さらにこの「きわだち」とともに、もうひとつの柱としてAutoExeはお客様に、よりいっそう安心してご購入・ご使用いただくため「信頼」関係の深化を図って行きます。本家本元的安心感のある純正オプションではなくても、それと同等のあるいはそれ以上の信頼感を獲得するには、詳細かつ真摯な情報公開が鍵になると私達は考えます。具体的には、①今後、発売されるマツダ車に対しては可能な限り新しい発想の商品開発を目指します。②即時性に優れるウェブサイトにおいて最新情報を毎週更新。不具合情報や製品詳細資料のダウンロードなどコンテンツを充実させます。③お客様からのご質問、お問い合わせは双方向性に秀でたウェブサイトのチューニング相談で承ります(専門スタッフが24時間以内の回答を努めます)・・・など。私達が提供できる「価値」をできる限り分かりやすく、広範にお伝えしてゆく所存です。
A New Driving Sensation―――きわだちは、信頼は、ステアリングを握るあなたのときめきをどこまでも増幅するために。AutoExeの「マツダ車個性化プロジェクト」は、これからも進化を続けます。

私達の開発の原点は、「こだわり」と「ことわり」。
その技術的な核が、「過渡特性」の最適化です。

私達は、これまで「こだわり」と「ことわり」を物づくりの原点としてきました。その両輪で、AutoExeらしさを際立たせたいと考えているのです。「こだわり」とは、目標または狙い。「量産車のマージンを削ったスポーティな運転感覚」 「ストリートでベストなスポーツ性能」 「快適性と操縦性の両立」 「心を”快”にする性能」 「感性チューニング」・・・などなど、いろいろな言葉で表現してきましたが、端的に言えば、「より運転を楽しむためのチューニング」に他なりません。で、今回のカタログでは、そのことを、もう少し具体的に、技術的な観点からお話したいと思います。サーキットチューン全盛の一昔前から、私たちはストリートにこだわってきました。言わば筋金入りのストリート派です。最近のチューニング業界の流行と一緒に見られては心外ですから、そのことをハッキリさせておきたいのです。そのために、私達の開発のもうひとつの原点である「ことわり」、つまり技術的な方法論について、本来なら「企業秘密」に属するノウハウですが、あえて公開します。その核心となるのが「過渡特性」の最適化です。難解な専門用語を押し付けるつもりはありませんが、知っておいて損はないはずですのでお許しください。
先ず、過渡特性とは何か?それは、車が一定の時間内に実現する動きの変化を、時間で微分した結果の、時間経過による特徴です。もっともらしく再定義すれば、過渡特性=「変化量」の「時間による変化」の「時間経過による変化」とでも言えましょう。例えば、速度(km/h)を時間で微分した加速度(m/s 2)Sの時間経過による変化を考えてください。猛烈ダッシュ型や平均持続型、ラストスパート型など、車によっていろいろなパターンがあります。その中のどれを目指すかが、チューニングのポイントです。平均持続型(いわゆるリニアな特性)がいいとは限りません。問題は、絶対性能ではなく、ドライバーの期待の実現度です。本当の運転の楽しさを研くためには、「時間軸による変化のパターン」を「ドライバーの期待イメージ」で、もう一度微分しなければなりません。その結果が、常に一致するような味付けこそが私たちの理想とする性能、つまり「過渡特性」の最適化なのです。わかりやすく言えば、車とドライバーの対話の中で「次なる瞬間」をどこまで共有することができるかということです。
最も基本的な過渡特性は、いわゆる初期応答性です。ダル過ぎれば退屈ですし、シャープ過ぎれば恐怖感を伴います。もちろん、それはドライバーの期待値によって決まることですから、100パーセンタイルを理想とする量産車の設計が悪いというわけではありません。逆に、数パーセンタイルのマニアを想定した設計を異端とする必要もないでしょう。ですが、私たちは、それらを排除することによって、過剰なマージンを削り、見せかけだけの凄みを捨て、私たちの想定する良識あるドライビング・エンスージアストにはっきりと照準を合わせ、さまざまな過渡特性の最適化を図っているのです。そのいくつかの具体例は、この後のページでご紹介します。
では、なぜ私達だけに、そのような開発ができるのでしょうか? 第一の理由は、私達がマツダ車を専門としているからです。そして、さらに重要なのは、私達がいわゆるワークスではないからです。メーカー系列に属さないサブ的な存在に過ぎません。しかし、小規模な組織の機動性や柔軟な生産システムなど、サブならではの特技があります。それらをフルに活用して、できればスーパーサブと呼ばれるまでの、独自の存在感を確立したいと願っているからです。これからもユニークな新技術の開発に挑戦し続けることで、多くのサポーターの皆さんをアッと言わせたいと狙っているのは申し上げるまでもありません。ご期待ください。