狙いはソリッド感覚!ND-06S新サスキット。

【ND-06Sプロジェクト】の象徴である新サスペンションキット。前回のサーキットから、ワインディングステージに移してのテストレポートをお届けします。
コースは、いつもの群馬サイクルスポーツセンター。高負荷・限界領域まで対応させたサーキット仕様を、ギャップや荒れた路面が点在するワインディングに見立てリセッティングを行います。

具体的には、バネ定数を少しづつ下げ、減衰力を合わせ、挙動が落ちつくポイントを探り煮詰めます。
とはいえ、サスキットの狙いは、俊敏性や遊びの少なさなど、ソリッドな運転感覚の創出です。
それは、バネ定数が高いほど感じられ、低いほどギャップを吸収する代わりに狙いから外れてしまいます。
つまり、できる限り、サーキット仕様からバネ定数の下げ幅を少なくしたチューニングです。

決定した仕様は、図の通りです。バネ定数による違いをイメージしやすいように簡易計算で求めたロール角(ロール量)を量産車とローダウンスプリング、ストリートスポーツサスの4種類で比較しました。
表内の横加速度とは、“横G”のことです。ワインディングで気持ちよく走った場合0.5G程度。サーキットの走行は1.0~1.3G程度(スポーティなラジアルタイヤ使用時)です。
計算の結果、ロール量(0.5G時)は、量産の2.04°に対して、新サスキットは0.82°。つまり、50%以上ロール量が減少していることが読み取れます。このロール量の少なさがソリッドな運転感覚を得られるファクターの一つです。

新サスキットは、私たちがベストを狙ったストリートスポーツサスのように、穏やかなロール感を味わうような性格でなく、快適性も割り切っています。
その代わり、ストリート限界領域に挑んだ高ロール剛性仕様ですから、クイックで俊敏。ステアリング操舵に瞬時に反応する特性を好むドライバーには、魅力ある一品に仕上がったのでは・・・と思います。只今、量産に向けた準備を進めてます。お楽しみにお待ちください。
Posted by A.Asanuma