CX-8用ストリートスポーツサス・キット新発売。

お問い合わせを多くいただいていたCX-8用車高調整式サスペンションを発売しました。重量級SUVを感じさせない一体感あるハンドリングを追求し、コーナーの切り返しなどでは、クルマの追従性も素早く、ロール感も抑えられた製品に仕上がったと自負しています。

乗り味の要となるのは、やはりダンパーの特性です。ワインディングなどで、意のままの走りを目指すなら、ダンパーが動き始める瞬間、ピストンスピードが0.05m/s以下の微低速域(図の初期ロール域)の減衰力を素早く立ち上げることが最重要項目です。
ココの立ち上がりが遅れるとステアリングの切りはじめやロールが始まる瞬間の減衰力が不足して、グラッと不安定な挙動を感じてしまいます。

ですが、この領域の減衰力を設計値通りに立ち上げるのは至難の業です。ピストンの精度はもちろん、摺動部のフリクションやオイルの粘度、さらにはピストンスピードが速まった時の乗り心地も考慮しなければならないので、一筋縄ではいきません・・・。

設計値通りの減衰特性、つまり、私たちが求める乗り味を実現するために選んだ手法は減衰力固定式です。そのアドバンテージを概念図でご説明します。因みに図は、ダンパーが伸びようとしている状態で赤線がオイルの流れです。

<減衰力固定式> オイル経路①とシンプルなので、動き出した瞬間の微低速域からオイルの抵抗を発生させ無駄なく減衰力が立ち上がります。

<減衰力調整式> オイル経路①に加えて調整経路②が存在。たとえ減衰力調整用ニードルが全閉になっても、僅かなクリアランスから微量のオイルが漏れるため、オイルに十分な抵抗がかからず、減衰力の立ち上がりに遅れが発生します。

カタログを飾る派手なスペックはありませんが、「ザ・スポーツリムジン」にふさわしい乗り味の実現に向けた、固定式ダンパーの採用は、私たちAutoExeのこだわりなのです。

同サスペンション装着のKG-06デモカーは今週末、湘南マツダ横須賀店のスポーツフェアでも展示します。開発責任者も2日間常駐し、チューニング相談会も行っています。ぜひ、お越しください!

Posted by J.Inazumi