”乗り味”への限りない挑戦。ストリートベストモデル。

「ストリートスポーツサス・キット」は私たちAutoExeが考えるストリートベストな乗り味を追求した車高調整式キット。マツダ(株)在籍中にサスペンションの権威として数々のスポーツカーの開発に携わった貴島孝雄氏が提唱する「動的感性工学」に基づき誕生したモデルである。ダンパーとスプリングを自在に組み合わせる一体設計のアドバンテージを存分に活かし、単に絶対性能や限界の高さではない、乗り味の奥深さを具現化している。

ダンパーは、構造がシンプルでピストンスピード0.05m/sec以下の微低速域から減衰力の立ち上がりに有利な減衰力固定式を採用し、ピストンが動き始める瞬間からのロールスピードを的確にコントロール。それに組み合わせる専用スプリングは車種にもよるがバネ定数を量産車比110~130%程度を基本とし、適度にロール量を抑制する。そして、ストリートベストの中核を担う、独自の減衰比(減衰力とバネ定数のバランス)設定により、スポーツ志向のドライバーの感性にシンクロする曖昧さのないハンドリングと乗り心地感を両立させている。性能面で重要なカギとなる「車高ダウン量」「バネ定数」「ダンパー減衰力」の詳細を以下に明記したので、参考にしていただきたい。尚、FRスポーツカーに向けて貴島氏自らが監修したモデルについてはKIJIMA-SPECを冠したラインアップとしている。

【車高ダウン量の設定】
車高が低いほどクルマの重心も低くなるので運動性能は高くなるが、サスペンションが全ストロークしないようバネ定数を高くする必要が生まれ、突き上げ感の増加=乗り心地の悪化を招いてしまう。量産車比-15mm程度が走りと利便性の両面から最良と考え、±10mmの車高調整機構を装備した。

【バネ定数の設定】
車種にもよるがバネ定数を量産車比110~130%程度を基本とし、ロールの抑制と乗り心地感を両立する専用形状品。実車での走行テストを繰り返しスペックを決定した。

【ダンパー減衰力の設定】
ダンパーの減衰力(C)は臨界減衰力(Cc)との比である減衰比(C/Cc)を算出すれば、振動特性(クルマの動き)を予測することができる。(詳細は、貴島ゼミナール§10をご参照ください)

一般の乗用車では30~40%程度に設定されているが、積極的に運転を楽しむドライバーに向けて、この減衰比50%程度に設定。 また、ピストンスピード0~0.1m/secまでの微低速域での減衰力の立ち上がりを最重視。バネ定数アップだけでは補えなかった、ロール、スクォート、ノーズダイブの発生スピードを遅らせ、クルマの初期応答性を高めた。 ただし、減衰力のアップ分を伸側と圧側にそのまま割り振ってしまうと、乗り心地感が悪化してしまうため、圧側の減衰力は量産車よりも下げ、減衰力の総和が変わらないように伸側の減衰力に積み足すことで、ハンドリングとのバランスを保った。

初期ロール制御に大きく影響する微低速域を高め、以降の領域をなだらかに下げることで、乗り心地の悪化を抑えている。

<製品特徴>

【高精度ツインチューブダンパー】

微低速域から滑らかに作動する高精度ツインチューブの採用により、ピストンスピード0~0.1m/secまでの立ち上がりを重視。総減衰力は、運動性能を優先し量産比15%+αとしているが、突き上げの原因となる圧側の減衰力は量産車よりも下げ、操縦性に寄与する減衰力の総和が変わらないように伸び側の減衰力に積み足すことで、乗り味のバランスを保っている。

【専用スプリング

車種にもよるがバネ定数を量産車比110~130%程度を基本とし、ロールの抑制と乗り心地感を両立する専用形状品。実車での走行テストを繰り返しスペックを決定した。

【全長調整式車高調整機構】

シェルケースの長さを変更することで車高を調整する全長式車高調整機構は、ダンパーストローク量を変化させずに、また、バネ反力の影響を受けずに車高セットが可能。車種にもよるが量産車比-15~25mmを推奨とし、±10mm程度の調整範囲を設けている。
一部車種は通常の車高調整式。

【量産アッパーマウントを活用

NVH(Noise=騒音, Vibration=振動, Harshness=乗り心地)などの面で有利な量産ラバー製アッパーマウントをそのまま活用。同乗者にとっての快適性にも配慮している。
製品にアッパーマウントは付属されません。


【Street Sports SUS.Kit KIJIMA-SPEC】・・・貴島氏からのメッセージ

この車高調整式サスペンションキットは、舵を入れた時にロール剛性が確保されており、ジワーっとロールして行き、弱アンダーステアを保ちながらしっかりと安定したコーナリングが可能なものです。
ロールとヨーの発生がリニアに感じ取れ、しっかり感がありながら、あくまでも不快な突き上げ感のない乗り心地にセッティングしました。スペック上はドラスティックな変更はありませんが、本来クルマが持っている封印されたスポーツ度を解放し、ストリートにおいてはベストなチューニングであると確信しています。私自身が走って、煮詰めた乗り味を皆様に体感して頂きたいと願っています。

貴島孝雄(きじま たかお)

マツダ(株)でサスペンションの権威としてスポーツカーの開発に携わり、先代までのロードスターやRX-7の開発主査を歴任。現在は山口東京理科大学にて次代技術者の育成にあたる。関連ページ:貴島ゼミナール

<オーバーホールキット>

オーバーホールキットは、ストリートスポーツサス・キット1台分のオーバーホールに必要な部品をセット化。鉄粉などの不純物の混ざりや、摺動を繰り返すことによる摩耗などでオイルの粘性が徐々に失われ、減衰力が低下する。ダンパーを交換することでリフレッシュが可能。
交換の目安は装着後5年間、50000km走行。


<商品適合表>

■Street Sports SUS.Kit KIJIMA-SPEC 全長車高調整式 ツインチューブ 減衰力固定式 1台分のセット ※1

車名適合車種部品番号税込価格
(税抜価格)
バネ定数
(単位N/mm )
車高調整範囲(mm)
(推奨車高)
コード参考作業
時間
RX-8SE3PMSE7850¥203,500
(¥185,000)
F:38.2 R:29.4MC前:-5~-20
MC後:-10~-25
(F:-15 R:-15)
D2.5h
RX-7FD3SMFD7850¥203,500
(¥185,000)
F:56.2 R:43.7±0~-5 ※2
(F:-5 R:-5)
D2.5h
ロードスターNDERE/NDERC

ND5RE/ND5RC

NCEC

NB系全車
MND7860

MND7850

MNC7850

MNB7850
¥203,500
(¥185,000)
F:37.2 R:22.5

F:24.5 R:12.7

F:27.4 R:23.5

F:32.3 R:23.5
-5~-25
(F:-15 R:-15)
D2.7h

2.7h

2.5h

2.5h

※1 製品にアッパーマウントは含まれておりません。純正アッパーマウントをそのまま活用します。
※2 スピリットRグレード装着時の測定値。

■Street Sports SUS.Kit 車高調整式 ツインチューブ 減衰力固定式 1台分のセット ※1

車名適合車種部品番号税込価格
(税抜価格)
バネ定数
(単位N/mm)
車高調整範囲(mm)
(推奨車高)
コード参考作業
時間
MAZDA2/デミオDJ系2WD車 ※2 ※3 ※4

DJ系4WD車 ※2 ※3 ※4
MDJ7850

MDJ7860
¥200,200
(¥182,000)
F:26.5 R:26.5

F:23.5 R:43.1
-5~-25
(F:-15 R:-15)
D2.1h

2.5h
MAZDA3BP系 ※2 ※3MBP7850¥200,200
(¥182,000)
F:31.4 R:46.1-5~-25
ガソリン1.5L車:-5~-20
(F:-15 R:-15)
D3.2h
MAZDA6/アテンザGJ系全車 ※2MGJ7850¥225,500
(¥205,000)
F:32.5 R:42.7ディーゼル:-5~-25
ガソリン:-5~-20
(F:-15 R:-15)
D2.9h
CX-30DM系 ※2 ※3MDM7850¥200,200
(¥182,000)
F:34.3 R:49.0-10~-30
(F:-20 R:-20)
D3.2h
MX-30DREJ3P ※2 ※3MDM7850¥200,200
(¥182,000)
F:34.3 R:49.0-10~-30
(F:-20 R:-20)
D3.2h
CX-5KF2P/KF5P※2 ※3 ※5MKF7850¥225,500
(¥205,000)
F:36.6 R:46.1ディーゼル車:-15~-35
ガソリン2.5L車:-15~-30
(F:-25 R:-25)
D2.9h
CX-60KH3R3P/KH3P ※3 KHA1 V5 700A¥247,500
(¥225,000)
F:56.8 R:55.9-15~-35
(F:-25 R:-25)
D2.8h
CX-8KG系全車 ※2 ※3
MKG7850¥225,500
(¥205,000)
F:32.3 R:66.6-15~-35
(F:-25 R:-25)
D2.9h

※1 製品にアッパーマウントは含まれておりません。純正アッパーマウントをそのまま活用します。
※2 機能上アジャスタブルスタビライザーリンク(品番:MDE7605/MBP7605/MKE7605/MMJ7605)の同時装着は不要です。
※3 360°ビュー・モニター付車に装着した場合、カメラのエーミング調整が必要になる場合があります。
※4 MAZDA2に装着する場合、純正マウンティングラバー(DA6A-28-380)×2、純正バンプストッパー(DA6A-28-1A0A)×2が別途必要。
※5 KF系-300001~に装着する場合、純正マウンティングラバー(TK52-28-380B)×2が別途必要。

■Club Sports SUS.Kit

低重心&高ロール剛性のハイリミットスポーツモデル。

ワインディングやサーキットでの高負荷領域に対応するモノチューブダンパーを採用。バネ定数は量産200%以上。基準車高は-30mm。快適性を削ぎ落した低重心&高ロール剛性仕様。 >>もっと詳しく