その全体像に迫る!NDロードスター エンジンプロジェクト。

前回の「ファインチューニングリビルドエンジン」の開発プロジェクト公開以降、私たちの想像以上に多くの反響をいただき、NDロードスターオーナーの関心の高さを、あらためて実感しています。

対象となる“P5”エンジンをはじめ、近年のエンジンは様々な技術と改善により、ひと昔前よりも品質水準が大きく向上しています。
しかし、量産である以上、生産効率やコストの観点などから、省かれる工程や、ある程度の公差が許容されています。

そこが、本来のポテンシャルを引き出すためのポイントです。
空気をいかにスムーズに燃焼室へ導き排出するか。往復と回転、異なる運動のバランスをどこまで突き詰められるか…
ハンドメイドだからこそ可能な緻密な作業や、部品と組付けの精度などが完成度を大きく左右します。

本製品は、エンジンを一度分解・洗浄・点検し、必要な部品を交換のうえ再組付けを行う“リビルドエンジン”です。
使用するのは最新のマツダ純正部品を基本とし、消耗品一式の交換はもちろん、ピストンは改良された後期型を採用。扱いづらさや寿命の短縮を招くハードなチューニングは施さず、量産PCMで適切な性能を発揮する仕様です。

いわゆるチューニングパーツを用いないのは、P5エンジンが持つ本来のキャラクターを変えないためでもあります。
ただ出力を追い求めたとしても得られない、洗練された軽快感あふれるフィーリングこそがこの製品の真価です。

次回は、こうした特性を引き出すために施している具体的な加工内容をご紹介します。
お楽しみにお待ちください。

Posted by K.Nishioka