第67回ル・マン24時間レース
公式予選は24位で終了
6月9日、フランス・サルトサーキットでは、第67回ル・マン24時間レースの公式予選第1日目が行われた。 19:00からのセッションでは、チームam/pmジャパンからエントリーしている「am/pm AutoExe LMP99」は、まず寺田がコースイン。一周確認走行してからピットインし、チェックののちタイムアタックのセットアップを進める予定であったが、エンジンオイルラインからオイルリークが発見されたため、ピットガレージでチューブの交換作業を受けた。
そうするうちに、19:40頃から事故によって1時間もの赤旗走行中断があり、チームはタイムアタックのためのスケジュールを変更することとなった。
今年のル・マンは、月曜日から曇りがちで、気温は平年を大幅に下回っている。各チームとも路面温度が下がる予選1日目の第2セッションでタイムアタックを行うのが恒例であるが、この日は赤旗中断でインターバルの1時間がキャンセルとなったため、予定よりも早くタイムアタックすることが可能となった。
20:45からコースが再びオープンし、各車ともタイムアタックを開始し始めた。チームam/pmジャパンでは、タイムアタック担当のフランク・フレオンがステアリングを握りコースオフ。1周ののちブレーキ調整を行い、いよいよタイムアタックの準備が整う。フランクは、予選用に用意されたソフトタイヤを装着しコースに戻ったが、現在のシャシーセッティングとのマッチングが良くなく、レース用のソフトコンパウンドタイヤに換装し再びタイムアタックたのためのコンセントレーションに入った。そして、次の計測ラップで3'45"928のベストラップを記録する。参加48台中20位のタイムだ。その後再び寺田が乗りこみ、慣熟走行を繰り返した。
セッション終了前にはロビン・ドノバンのクォリファイも終了。明日の予選2日目は、決勝レース用のエンジンに交換し、レース仕様セッティングを進める予定だ。
公式予選第2日目のセッションは、初日よりも暖かい晴天の下で行われた。第1日目のセッションが終了したのち、チームは、10日朝より予定通り決勝レース用エンジンに換装する作業を行った。ソリューションF社からこの日到着したばかりのフレッシュエンジンだ。
2日目の予選合計4時間と決勝レース24時間、合計28時間、5000km以上を走るための、耐久性を重視した仕様である。メカニック達の丁寧な作業で予選開始の19:00少し前に搭載作業を終え、スタートを待った。
19:00からのセッションでは、フランク・フレオンが予選用エンジンとのセッティングの違いを確認するため1周し、大きな問題がないことをチェック。燃料をフルタンク給油した後、ロングランテストを行う予定であった。
ところが、ピットアウトしたのちの1周目に、エンジンルーム内に何らかの原因によりオイルが飛散し、それに引火。炎がコクピットにまで及んだため、コースサイドにマシンを止め、オフィシャルの消化作業を受けた。アルナージュの直角コーナーから全開で加速すべき地点のことであった。炎は、フランクのレーシングスーツの肩にまで達したが、火傷その他の負傷にまでは至らなかった。
デイライトセッションが終了し、レッカー車に乗せられた「am/pm AutoExe LMP99」が、ピットガレージに戻ってきた。火災の被害はそれほどではなく、ボディパーツにはほとんど影響ない。まず、この日組み上げたばかりのリアセクションを分解整備し、ワイヤーハーネス類などを交換する。また、明日丸一日を使って原因究明とあわせて再製にあてる。 このトラブルが予選開始早々に発生したため、「am/pm AutoExe LMP99」のこの日の記録はノータイム。前日マークしたタイムがそのまま予選結果として残り、公式予選24位で決勝レースを迎えることになった。


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