ホイール位置バネ定数とは、サスペンションスプリングとスタビライザー本体のバネ定数に、その取付部によるレバー比²を掛けあわせてホイール位置換算した定数です。ダブルウィッシュボーン式などスプリングを含めたダンパーA’SSYが、サスペンションアームの真ん中付近に取付される場合、レバー比が低く、ストラット式などホイール位置付近に装着される場合、レバー比が高くなります。
上図は、レバー比0.5でコイルスプリングバネ定数が50N/mmのダブルウィッシュボーンタイプのサスペンションです。コイルスプリングを1mm縮めるには、A点に50Nの力を加える必要があります。力を加えるポイントをタイヤ位置(B点)に移した場合、てこの原理が働くため25Nの力で、2mm押し上げればコイルスプリングを1mm縮めることができます。25N/2mmですので、1mmあたりに必要な力(2mm)で割ると12.5N/mmとなり、これがホイール位置バネ定数となります。ですから、算出式は「ホイール位置バネ定数=コイルスプリングバネ定数×レバー比²」が成り立ちます。