"マツダ車個性化プロジェクト" 量産の枠を超えて、きわだつスタイリングとスポーツ感覚溢れる走りへ。
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素早く止めれば、素早い加速へ持ち込める。
減速Gをリニアに感受するための、トータルなチューン。
最近の量産車のブレーキは初期制動力を強化する傾向が強い。おそらく、誰もが、ON、OFFスイッチ的に使えて、万一の時はABSなど電気デバイスに頼る意図だろう。だが、過大な初期制動力とは裏腹に、トータルな性能やフィーリングはむしろダルでありがちだ。車速を自在にコントロールしようとするスポーツ派にとっては、踏み始めにいきなりガツンと効くのではなく、踏力に比例した減速Gを即応に体感できるブレーキこそが理想である。
技術的な問題点は概ね2点に集約される。ひとつは、初期制動に特化したブレーキパッド摩材が選ばれている点。制動フィールの悪さだけでなく、副次的にダストの多さという弊害も発生する。そして、もうひとつは、システムの剛性不足。量産車のブレーキシステムは、油圧の発生源であるマスターバックとその取付け部であるバルクヘッドがたわんだり、マスターシリンダーによって発生した油圧がゴム製のブレーキホースの膨張によって逃げてしまい、ペダルストロークと制動力との間に反応遅れが発生しているのだ。
まず、ブレーキパッドについては、摩擦材の基材(ガラスファイバ、アラミドファイバなど)の配合率をチューニング。μの異なるブレーキパッドを複数設定しているので、求める走りやステージに応じた制動力の選択が可能である。そして、ブレーキローターのチューニング。材質を吟味して強度、耐熱性を高めるとともに、炭化したブレーキパッドの表面を削り、接触面を常にクリーンに保つクリーニングスリットの追加や、ベンチレーションフィンの形状を変更して放熱性を向上させ安定した制動力を確保している。
さらにシステム全体の剛性アップ。すなわち動かなくてよい部分はしっかり固めるということだ。ブレーキラインについては、油圧による膨張が皆無なテフロン製を豊富に用意した。本格的なブレーキシステムについても無闇な大型化を避け、剛性アップを主目的としている。これらにより、ペダルを踏んでから効くまでのタイムラグを徹底削減し、量産車では味わうことのできないソリッドでリニアな減速フィールを生み出している。