2002年「ル・マン」挑戦を終える。
ポルシェカーブを疾走し、順位を挽回する寺田陽次郎選手。この後、トラブルが襲う。
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レースは、あっけなく終わった。

5周目のインディアナポリス手前の83番ポスト付近でストップ。インプットシャフトが折損したようだ。コース上ではメカニックが作業をすることは規則で禁止されており、寺田自身が回復作業をしたが、かなわなかった。

ロータリーエンジンでの久し振りの「ル・マン」。予選開始の時には、そのロータリーサウンドの復活に観客席から拍手と歓声があがった。「ロータリー待っていたよ、いい音だね」と会う人に言われた。マツダ車で「ル・マン」に久し振りに見に来たというファンにもあった。「ル・マン」中心街でのドライバーズパレードでは、市民の大歓迎を受けた。ロータリーエンジンの1991年優勝は、「ル・マン」での数多くの歴史的出来事のひとつとして、今でも人々に記憶されている。今年のオートエクゼ・LMP−02、ロータリーエンジンの参加は、人々の古い記憶を鮮烈に呼び起こした。

だが「ル・マン」のレースは手厳しかった。テスト中も予選中も一切不具合がなかった箇所が壊れた。これがレース、これが「ル・マン」と言ってしまえば、確かにそうではある。しかし、半生を「ル・マン」に捧げて来た男にとって、今年は悔しい結果となった。

寺田陽次郎のコメント

先ほど、スタッフに送ってもらいピットに戻ってきました。残念ながらリタイアです。ミュルサンヌコーナーを過ぎて、4速から5速にシフトアップした瞬間にエンジン回転が跳ね上がり、駆動が無くなりました。何とかピットに戻そうと試みたのですが、だめでした。

車自体の調子は良かっただけに残念です。皆さんのご期待に添えるべく、一生懸命頑張ったのですが、申し訳ない結果となりました。
「ル・マン」挑戦は続けていきますが、今は悔しい気持ちでいっぱいで次を考えることが出来ません。ゆっくりと考えたいと思います。

ご声援ありがとうございました。大変感謝しており、心強く思いました。

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